いだいら観音の里の「お正月」

睦月(むつき) 親族一同が集まり宴をもようす月であるとも言われております。
いだいら観音の里の「お正月」
いだいら観音の里の「正月」は、大晦日、長興寺での除夜から始まります。初夜の鐘とも言われ、長興寺の鐘は、一年の四苦八苦、百八の煩悩を、一つ一つ取り払い、生まれ変われるかの様に、静寂とした境内に重々しく、その音を響かせます。

いだいら観音の里の「お正月」初日子の刻(0時~1時)、伊平林森神社に大勢の老若男女が初詣に集まります。行き交う人に丁重に新年の挨拶をして、林森神社境内への急な石段を登り、鈴を三度鳴らし、そして賽銭箱に入れるお金に五円を添えて、お参りをします。

いだいら観音の里の「お正月」私は、幼少期より、この初詣を欠かしたことはありませんでした。最初は、母に手を曳かれこの石段を登っていきました。成長しても、紅白歌合戦が終わると母から催促され、二人でこの石段を登りました。いつしか母は、年を取り今度は私が催促して母を支える様にして、石段を登るようになりました。母は今では、初詣に行くことはできませんが、母に代って、この石段を駆け上がる様にして登る子供の後から、ゆっくりと上がる一段一段の石段に、その時の母の気持ちが伝わってまいります。

いだいら観音の里の「お正月」いだいら観音の里の「お正月」晴れ晴れとした、顔又顔この瞬間が私も好きです。
お参りを済ませた後に振る舞われる甘酒もまた格別です。「お正月」とは、この心境を得るために皆望んでいるのでしょう。



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