いだいら観音の里は、梅の花がほころび、季節も春の様相に移ってまいりました。
もう少しで、心くすぐる鶯(うぐいす)の鳴き声が聞こえてまいります。いだいら観音の里は、春になるとシンフォニー(協奏曲)が演奏されますが、その演奏に欠かせない楽器が、この頃から次第に増えてまいります。梅の花が咲きピアノが音を奏で、春一番が吹き荒れてトランペットが高らかに鳴り響きました。
そこに鶯(うぐいす)の囀(さえず)りなどの山鳥の鳴き声でありますピッコロが加わります。
しかし、まだピッコロである鶯(うぐいす)の鳴き声が聞こえてはおりません。待ち遠しい鶯(うぐいす)の鳴き声なのです。
昔の人もこんな歌を詠んでおります
「
春きぬと 人は言へども うぐひすの 鳴かぬかぎりは あらじとぞ思ふ」
(立春が過ぎ、春が来たと人が言っても信じない、ウグイスの声を聞くまでは・・)という内容の歌ですが、昔も今も鶯(うぐいす)の声を待っている人の心は、同じです。