伊平には、中央構造線といって長野県諏訪湖付近から赤石山脈の西を走り水窪(みさくぼ)を通り、西へ曲がり渥美半島から伊勢湾、紀伊半島に達する日本列島第一級の断層があります。この伊平付近の地層を地質学上、伊平層と呼んでいます。

伊平層は、伊平の集落を中心に御荷(みかぶ)鉾緑色岩類中に、東西約5キロ、南北に約1キロの範囲内にあります。この中央構造線の南側に佐久間町から愛知県鳳来町にかけて時代のわからない地層があり、伊平層とよく似かよっているため、伊平層を調べる事で時代を確かめようとした愛知県教育大学の林唯一教授のゼミの学生によって、昭和52年頃、川名大橈(おおだ)付近数か所でアンモナイト片や、ウニ、巻貝、二枚貝等40種類の白亜紀の化石が発見されました。

アンモナイトや巻貝、二枚貝は、約1億年以上前の白亜紀という時代に大発生したもので本州からアンモナイトが出土した例は、極めて稀であるといわれていました。その後、日本地質学会で百数十種類に及ぶ化石の発見が、発表されております。
以上の内容は、伊平の歴史家 池田利喜男さんの「伊平の史話と伝説」から抜粋させていただきました。